安曇3ダムのラストを飾るのは奈川渡ダム。
水殿ダムから何も考えずに上流に進むとすぐに見えてきます。
なんか曇って来ちゃったけどまあこの日の前後雨予報だし
バイクとしては降らないだけ良しってことで。
手前が水殿ダムのダム湖で、遠くに見えるのが奈川渡ダムの堤体。
アーチダムが3つも並んでるところなんて日本には他に無いのでは。
というわけで到着。両岸に駐車スペースがあるので見学しやすい。
ダム湖「梓湖」。3ダムでダム湖名が付いてるのはここだけ。
網場の浮きって、一種類しかないのんか?ってくらい
どこも同じオレンジ色のやつってイメージだったけど、
ここのは白くて何だか妙にデカい。
堤体上を国道158号が通っていて、それでいて結構交通量があるため
上流側から下流側に行くために堤体をくりぬく形で地下道(?)がある。
中にはなんかよくわからんメッセージが。
(たぶん)なんか主張しております。
で、抜けるとそこには梓川テプコ館。
しかし、ここのテプコ館もご多分にもれず閉館中。
wikipediaによれば、かつては無料でダム直下に行けたっぽいのに残念である。
福島以降のダムファンにとっては悲しい事実だ。
振り向けば堤体。直下に発電所があるスタイルなので
堤体に洪水吐の無い、非越流型のアーチダムだ。
あの発電所(からダム)を見学出来のか。。
ちなみに堤高は155mと日本有数の巨大ダムだったりする。
発電所・その2。3~6号機だそうな。
そのまま歩いて堤体を歩いて行く。
構造は水殿ダムに似て、取水口用の扉(?)と道路脇を走るレールがある。
ここには更に、掲揚台が。これは初めて見たかも。
下流を見ると、ちょっと怪しげな場所が見える。
なんでも、ダム建設前の国道のトンネルとかなんとか。
バス停もあった。PR施設が閉じてしまった現在では下りる人は少なそうだ。
バスの本数も大分ワイルド。
左岸から堤体をば。
右岸下流をガッチガチに固めている法面が何だかとっても魅力的。
こんなの見たこと無い。
得も言われぬ格好良さ。共感されなくもていいw
ちなみに水殿ダム同様、クレーンがいらっしゃるが、
こちらは60TON!
クレーンの横に案内板。おおう……なにか都合悪いことでも……
奈川渡ダムの案内板は消されてなかった。
消されているのは梓川テプコ館のみ。悲しいぜ。
左岸は、上流側に渡るのにトンネルの上にある歩道橋?を使う。
ここも中々眺めが良い。
こっちに洪水吐ゲート。ここはトンネル式で地中を通して下流に流すようだ。
手前にゲートがあって奥に進むことは出来ないが
かつてはもっと奥まで入れたようで、その形跡が看板達に見て取れる。
奥の方にはトイレもある(あった?)ようだ。
かつて広く開放されていたダムなだけに、なんかこう…
もの悲しい感じになってしまっている。
堤体上から非常用洪水吐ゲート。
「余水吐です」って突っ込みは受け付けないスタンス。
戻ってきました。
こっちに3~6号機の取水口があるのだが…
展望台は生きているようなので登ってみることに。
テプコ館は相変わらずテープで塞がれている。
かつては、ダム正面から望むための展望台もあったようだが
そちらは
かなり昔に廃止されてしまったようだ。
落石などで遊歩道の安全が確保できなくなったのだろう。
売店。というか売店跡。ホロの素材は新しく見えるが店名は消えている。
堤体や取水口の整備口?予備ゲート?とクレーンセット。
階段の下でダム方向へ行く道が閉ざされているが
恐らく旧遊歩道への入り口。
登り切るとそこには慰霊碑が。
(やはりwikipediaによると)3ダム建設で99名が死傷し、
そのうち75名が、一番大きいこの奈川渡ダム(及び発電所)の現場でだったようだ。
「死傷」なので命を落とした人数ではないが、それでも多くの方が亡くなったよう。
謹んでご冥福をお祈りします。
その広場にはふきのとうが生え放題だった。春の訪れを感じます、が……
桜はご覧の様子。つぼみが赤くなってもいない。
長野の山に桜前線はいつ訪れるのか。
あらかた見学も終わって帰ろうかとしたとき、
再び太陽が顔をだし、堤体がまた一段と輝いて見えました。
訪問日:2016.04.6
ダム諸元
名称:奈川渡ダム(ながわど)
形式:アーチ
目的:P
堤高:155m
堤頂長:355.5m
堤体積:660.000m3
堤頂標高:985.0m
総貯水量:123,000,000m3
ダム湖:梓湖
管理者:東京電力(株)
完成年:1969年
ダムカード無し→ダムカード有り
wikipedia ダム便覧
[2回]
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