小玉ダムを出て、またまた南下。
常磐線沿いをいわき市を抜けて鮫川という結構太い川を遡ります。
途中、ついに小雨が降り出したものの、まだ大丈夫と無視して頑張るが、
雨脚が強くなってきたし、空模様も…なので諦めてレインコートを着直す。
これからの行く末を暗示しているようだ(大袈裟
県道71号・105号と鮫川が交じる辺りから、ちょっと、迷いそうになったものの、
高柴ダムに向かう林道を発見し、進み始める。
雨もちょっと強くなりはじめ、┐(´ー`)┌ヤレヤレ
雨中での撮影になるので、雨にノーガードなカメラの為に
いわき市内のコンビニで折り畳み傘を買っておいて良かった。
などと思っていると…
なん……だと??
これも傘を差しつつ撮影。
ダムまで残り2kmでの通行止め。
車両通行止めで、歩けってパターンか?とも思い込もうとしたけど
どう見ても完全な通行止め。
んな馬鹿な!小玉ダムの管理所にいた気さくな職員さんは、
高柴に行くことを知った上で、情報をくれなかったハズがない!
つまり迂回路があるはずだ。
Googleマップで地図を確認。確かに迂回路はありそうだ。
いわき市田人町の小学校あたりから鮫川に出る道はまだある。
よし、これだ。
というわけで、一度県道71号に戻り北上、
この辺りかな?って場所で細い道に突入。
上の写真より細めの林道を進んでいると、
未舗装路に!
……むむ?そんなことあるか…?
とは思ったものの車の轍はあるし、リルートしたナビもイケイケ言うてるし
高柴ダムまでは行けるはず、という前提もあるので突き進むことに。
職員さんも行っているはずだし。
ダートに小石といった普通の未舗装路を進んでいくと
ちょっとした畑に出た。ふむ、ここへ来るにも必要な道なのだな、などと通過する。
すると、路面状況は悪化の一途を辿る。
路面が、こぶし大の瓦礫だけになってきたのだ。
かつて藤原ダムに行った時も、超絶悪路は通ったが
それ以上の、悪路…というか、もはや悪路って表現では済まない。
高速クルージングを旨とする大型バイクで行くのは論外だし
自動車でも行くの?って躊躇するどこではない。普通行かないレベル。
もはや転けないのが奇跡レベル。雨で若干滑るし。
中々引き返さないのには、転回すら厳しいというのもある。
また、バイク降りて押してどうこうなんか、より不可能なのだ。
路面がでこぼこ過ぎて、低速走行していて段差乗り越える時に
1速でエンストしたりするくらい無茶苦茶な路面。
(あんま回して乗り越えても転けそうなので慎重になってる)
ここで転けたら、立てられない気がするし、
怪我でもしようものなら、誰も通らないでそのまま死ぬんじゃ無いかって思える道を
慎重に慎重に、瓦礫を乗り越えて乗り越えて…
暫く進むと、ちょっと土部分があったのでホッと一息ついて
このまま道が回復していくに違いない!と祈ったとき目に飛び込んで来たのが
限界突破。
ここらへんの路面はまだ状況が良く(↑この状況でね)
なんと言っても、バイクをとめることが出来るくらいだもの!
この岩の間あたりから先を覗いてみると
パーフェクト土砂崩れ。
この道は完全に通行不可能だったのだ。
何でこの道には通行止め看板でてねーんだよ!!!!
こうなってはもう仕方ない。
この道でヒーヒー言いながら折り返し、
また同じように死にものぐるいで戻りました。
パンクしたらどーすんだ、と、出来るだけマシな路面を選びつつ。
舗装路に戻った時は、脱力しましたぜ。
しかし、
なんかオカシイ。
ということで、強くなる雨の中、閉まっている商店の軒先で雨宿りしながら
もう一度グーグルマップで確認。
「通行止め」と「土砂崩れ」の間にやっぱりもう一本道があるはずだ。
ってか、3本中2本が通行止めとはな。
えーと、小学校のあたりを…
って確認し、曲がったところで、すぐさまマップ確認。
「しかし、さっき通ったぞここ…」
と訝しみ、ちょっと進んだところで、ふと後ろを見ると
な…!
こっちからは見えねーよ、ソレ!
と言うわけで、こっちの道にいくと、
普通にアスファルトの舗装された道に、車の轍以外は落ち葉で埋まっている程度にほったらかしの林道を突き進むこと約2キロ。
さっき通った道に比べると、なんと整備の行き届いた道か!
(でも、道に影響無い程度に土砂崩れしてる箇所はありましたがね)
最初の「通行止め」道路と合流(そっちはやはり通行止め)し、その直ぐ先に
やっとついたー!
勝手に増やした苦労だったけど、感動だー! でもあんまダムみえねぇ。
ちなみに
行く人は、必ずこの道を通ろうね。上からのルートはダウトですよ。
多分、下からのルートが一番普通の道。今回たまたま通行止めなだけで。多分。
ダムから北に伸びる「土砂崩れ道路」。こりゃ、かなり使われてないですわ。
雨も小康状態で、一休み一休み。
ダムカードを渡してくれた職員さんに、「あっち(↑)から来ようとして大変な目にあった」とつい言ってしまった。
さて、苦労してたどり着いた高柴ダムだが
これくらいしか撮れない。
時代を感じさせる重厚なデザインのダムだ。
ダムマニアの諸先輩達は職員さんに中に入れてもらったりしてるようで
「言えば分かる職員さん」らしい(後から分かった)。
でもまあ、この時の私は、着いたことだけで喜んでいました。
天端は立入禁止。
隙間から覗く、たかしば湖。
あとは、その周りをパシャパシャ。
パシャパシャ。
あれ、管理所の写真がない。
ってことで、あまり見学のし甲斐がない高柴ダムでした。
(だからこそ、職員さんに言って見学させて貰うと良いのだろう)
自分にとってはちょっとしたアドヴェンチャーでした。
ダム諸元
名称:高柴ダム(たかしば)
形式:重力式コンクリート
目的:FI
堤高:59m
堤頂長:163m
堤体積:125千m3
総貯水量:12700千m3
ダム湖:たかしば湖
管理者:福島県
完成年:1961年
ダムカード有り
これらの諸元はダム便覧からの引用です。[0回]
http://c2g.ni-3.net/%E9%AB%98%E6%9F%B4%E3%83%80%E3%83%A0/%E9%AB%98%E6%9F%B4%E3%83%80%E3%83%A0高柴ダム